新宇津トンネル しんうつとんねる
  完成 平成4年10月  延長 1335米
  山形県西置賜郡飯豊町手の子-西置賜郡小国町沼沢 
                        路線 国道113号 
地図で確認

 現在の国道113号にあたる越後米沢街道は,十三峠街道とも呼ばれその名の通り13の峠を越える険阻な街道であった。諏訪峠・宇津峠・大久保峠・才の頭峠・桜峠・黒沢峠・貝淵峠・高鼻峠・朴ノ木峠・萱野峠・大里峠・榎峠・鷹ノ巣峠・・。大永元年(1521年)には峠を結ぶ交易路が開削されていて,その後も経路が一定しないながらも改良を繰り返した。明治13年になると山形県初代県令”三島通庸”によって小国街道を整備。馬車の通行が可能になったが,宇津峠の通過には困難を窮めた。明治44年に西置賜郡長からトンネル化の要望書が出されたが,実現しなかった。やっとトンネル化されたのは56年後の昭和42年7月である。長さは949米と当時としては大規模だ。これにより,小国町への物流・旅客が大幅に改善された。(角川地名大辞典 参考)
 しかし,この宇津トンネルは,幅員が狭かった為に25年程しか使われなかった。地盤が軟弱であったことも短命さの要因だったという情報もある。
 現在は,2代目にあたる「新宇津トンネル」が小国町の東の玄関口になっている。そして,かつての十三峠街道は,14のトンネルで構成され,十四隧道街道になったのである。そのうち,小国町にはこれを含め10のトンネルがある。三桁国道ながら国交省管理の直轄国道の指定区間でもある。

宇津の読みは,ウヅではなくウツ。旧トンネルについてはいくつかのサイトで紹介されている。

新潟 小国方面







トンネルの両入口に公衆電話。











南陽 飯豊方面

隧道道楽


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