鬼怒橋 きぬばし
 完成 昭和6年  橋長 559.4米  幅員 6.0米
 形式 下路式15連曲弦プラットトラス
 宇都宮市石井町地図で確認  路線 宇都宮市道
(旧・国道123号)
 

 利根川水系の最大の支流である鬼怒川は栃木県を代表する大河である。その鬼怒川で最古級の橋梁であろう「鬼怒橋」は,圧巻の15連トラスに加え,煉瓦石積みの橋脚など古橋の魅力が詰まっている。
 鬼怒川は,平時の水量はさほどでもないが,川幅は広い。※川幅とは堤防から対岸の堤防の幅をいう。広大な河原を持つこの川への架橋には長大なものが必要となり,容易に建設できるものではなかった。この辺りの鬼怒川の架橋の歴史の詳細は未調査だが,当橋が最初に架けられたのは,大正4年で木製のトラス橋であった。しかし,15年ほどで腐食が進み,昭和6年の現在の鉄橋に架け替えられた。なお,橋脚は,先代のものを1.2米嵩上げして使用している。また,昭和49年にはバイパスの新鬼怒橋が完成した。バイパス開通から数十年経過後も,大型車の往来など多くの交通量をこなしている印象だ。
 宇都宮と水戸を結ぶ国道123号の橋であったが,戦前で旧一級国道でもない路線にしてはかなり立派な造りある。古くからかなりの暴れ川であったことを加味されてのことであろうか。
 

宇都宮市街方面











鬼怒川左岸に広い河川敷。
昔は,左岸側にも細い川筋があったようだ。





















↓河原に灌木が生い茂る。









↓鬼怒川・澪筋










15連トラスに煉瓦石積みの橋脚。更なる永い存続を願う。平行する新鬼怒橋







↓ 鬼怒川上流方面















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